小石川後楽園の魅力

2017/02/19

小石川後楽園は、江戸時代初期に中国や日本の名所の景色を取り入れて造られた回遊式築山泉水の大名庭園で、水戸黄門として知られる徳川光圀によるものが現在の原型とされ、金閣寺や浜離宮恩賜庭園などと並んで国の特別名勝、特別史跡に指定されています。

紅葉や桜の時期の小石川後楽園はすばらしいです。特に秋晴れの時は色とりどりのもみじが直接の日差しや池のきらきらした反射と重なって輝いて絶妙な光景を演出するのです。私はこの圧倒的な生命力のようなものに感動しました。

小石川後楽園の紅葉

桜の時期にも言えることですがやはり雨や曇りよりも晴れの方がいいです。しかし、春先は天気が変わりやすいため、なかなかいい景色に巡り会えないかもしれません。
2~3月は梅、6月は花菖蒲や紫陽花、睡蓮なども見られます。

小石川後楽園の桜

先憂後楽や鶴亀仙人の思想

江戸時代の大名庭園は鶴亀の仙人思想に基づいた長寿延命や子孫繁栄の願いが込められています。また、後楽園の名は「天下の憂いに先立って憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」という中国の故事から来ています。このような思想は現在でも日本人の信頼性重視のもの作りなどに反映されています。

今は医療も発達し長寿命化していますが、私達が比較的食料にも困らず便利に暮らしているのは、先祖代々から積み重ねられた知恵や苦労の結晶によるものなのではないでしょうか。

見た目は豊かに見えますが、実際は将来的なことは後回しで国の借金が膨れ上がり続けているような現状を黄門様が知ったらさぞかし嘆かれるのではないか。今こそこうした原点に回帰すべきではないかとふと思ったのでした。

個人入園料は300円(65歳以上150円)で9時~17時まで。12/29~1/1は休園、みどりの日と都民の日は無料開放しています。

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